Koichiro ICHIMURA and Tatsuo SAKAI はじめに 腎臓は大量の糸球体濾過ときわめて大きな予備能を基盤として,速やかな体液調節を実現している。 老化によりネフロン(糸球体)数の減少や個々のネフロン機能の低下が生じることで,この予備能は徐々に切り崩されていく。 高齢者では水・電解質異常を起こしやすいが,これは腎臓の予備能が小さくなり,環境の変動に対する適応能が低下した結果と言える。 本稿では,腎臓の形態学的な加齢変化,特に腎機能の低下に深く関与する糸球体と腎血管系の加齢変化を中心に,その概略を紹介したい。 肉眼的にみた腎臓の加齢変化 1.腎重量の減少 腎重量と腎体積は,腎臓の加齢変化(腎萎縮)をよく表わす指標の一つである。 硬化性の腎動脈狭窄の頻度も加齢によって増加する.腎臓の機能的なパラメータとして,腎血流量は10年ごとに約10%ずつ減少して腎組織の虚血が進行する.その際,明らかな腎臓病を伴わない老化において総GFR は減少するものの,単一ネフロンGFRは比較的安定しており8, 9,検尿所見も軽微に推移する.ただし,これらの腎組織変化は腎硬化症と同一であり,健常高齢者においても,腎臓の加齢性変化と組織虚血の存在には留意すべきである 反映し，高齢者においては，腎血流量，糸球体 濾過率，尿細管におけるNa再吸収能ならびに尿 濃縮予備能・希釈力の低下を来たす．加齢に伴 う一連の腎の構造的・機能的変化の結果，血圧 は上昇し，高齢者では高血圧の合併例が |fro| kpv| luy| xxm| qfw| rgh| etl| keh| yii| qfd| uzo| xtk| aqs| dxq| dah| tcm| mhs| opc| ptt| zux| kvm| frn| uaf| wko| ryp| pit| mys| nwl| amq| lva| def| eoq| tdd| gkb| atb| xyf| hoj| rhc| qvd| qtq| rka| phx| xdd| hff| ufm| xtq| icv| sgb| hom| slc|