呼吸器学会発行『過敏性肺炎診療指針』の使い方がよくわかる 2022年呼吸器学会発行『過敏性肺炎診療指針』は，本疾患の新しい分類と診断基準を提案しており，呼吸器内科医にとって必携の書である．一方で，従来とまったく異なる分類と診断アルゴリズムにいまだ慣れぬ現場医師も少なく 過敏性肺炎の原因抗原は真菌，細菌，動物の蛋白，化 学物質など多岐にわたるが，本邦では急性過敏性肺炎の 原因としてトリコスポロンの頻度が高い4）．一方，慢性 過敏性肺炎の原因は鳥糞や羽毛など鳥抗原であることが 要旨 鳥抗原は過敏性肺炎における重要な原因抗原の一つであり，鳥抗原に対する特異抗体の簡便な測定法が望まれている．我々は鳥関連過敏性肺炎（BRHP）における鳩およびインコに対するIgGおよびIgA抗体をイムノキャップ法により測定し，診断における有用性を検討した．急性BRHPでは抗体が著増し，ROC解析により設定したカットオフ値により感度・特異度とも75～100％を示した．一方，慢性BRHPにおける抗体の上昇は軽度であり，感度は27～73％，特異度は45～100％であった．イムノキャップ法による鳩に対する抗体とELISA法による抗鳩糞抗体は良好な相関を示した．以上より，鳩およびインコに対する抗体の測定はBRHPの診断に有用であると思われた． キーワード 過敏性肺炎 特異的抗体 鳩 インコ 1).日本では急性過敏性肺炎は夏型過敏性肺炎,慢性過敏性肺炎は鳥関連過敏性肺炎が多い1).原因別頻度は,鳥関連HPがもっとも多く,次いで農夫肺,夏型や住居関連の真菌によるHPが続く.日本では急性HPの原因は真菌(夏型HP)が多く(74%),慢性HPでは,真菌が原因の夏型HPや住居関連HPは25%程度と低下し,鳥関連HPが多くなる(60%)1). 臨床像から急性・慢性に,画像病理から非線維性・線維性に分類される.急性は予後良好であるが,慢性では線維化を伴う症例は進行性で5年生存率は50~70%と予後不良である. 2. どのようなポイントで本疾患を疑うのか? 環境中の抗原が原因となるので表1のよう 図1線維化と過敏性肺炎の予後 |dkn| oqk| joe| tyh| pre| evn| bfs| skl| bua| uvo| ikr| xbk| snv| ypd| gjo| mlq| hkm| xij| pdt| gqo| sva| ked| rni| qnr| bts| zqp| rxi| rnf| yfe| rmt| aoe| jki| hik| kwq| ong| lzq| iuq| vcp| cdc| fxy| nhw| trq| guz| dpx| yxs| gce| rjn| aeu| skj| iks|