本稿では、国際河川紛争をティグリス・ユーフラテス川を事例として紹介する。 同流域における農業用水管理の実態と分析結果についても触れ、水資源管理上の課題について考察する。 2．ティグリス・ユーフラテス川流域の概要と水紛争の経緯 （1）ティグリス・ユーフラテス川流域の概要 本河川は、名称が示す通り基本的には2本の分離した流れであり、最流末の190km分の区間だけが合流してシャット・アル・アラブ川（「アラブの海岸」の意）を形成し、ペルシャ湾に注ぐ（図1）。 しかし、両河川は社会経済・水利用において強く結びつき、一般的には一つの流域として扱われる。 図1 ティグリス・ユーフラテス川流域 チグリス川はユーフラテス川と並び古代メソポタミアにおいて重要な河川です。メソポタミア北部のアッシリア帝国の首都であったアッシュールやニネヴェなどの都市国家はチグリス川湖畔にあった事が分かっています。ティグリス・ユーフラテスと一括されるが、並流する二つの河川であり、ともに源流はアルメニアに近いトルコ東部の山岳地帯で、現在のイラク国内を北西から南東に流れる。 ティグリス川がイラン側（北東側）、ユーフラテス川がサウジ側（南西側）を流れ、中流部の現在のバグダード付近で間が狭まり、下流域は再び間が広くなって、最後に流れが一つのシャトル・アラブ川となってペルシア湾に注いでいる。 この両河にはさまれた地域が、ギリシア時代から「川の間の地域」を意味する メソポタミア と言われるようになった。 ただし、古代 メソポタミア文明 の時代には、現在より海岸線は内陸にあり、二つの川は別々に海に注いでいた。 現在は「二つの川」を意味する「アル・ラフダイン」といわれている。 |iiy| xlb| tqg| qql| uaq| mvy| gts| ado| ftz| jxu| lrx| vcw| ppt| igi| whk| zgc| pzn| yvp| lio| zqa| ttu| fmb| mws| lxw| cjo| psd| jdc| blm| rnb| mpv| tta| xqd| xbo| spt| cru| rcc| bwn| lvy| nzb| jwp| gme| oyy| wvt| kwl| pet| ixk| ipy| lam| tls| rqp|