ピロリ菌の検査しないで! 抗体検査は除菌後の人は受ける意味がほとんどありません。

ピロリ 菌 抗体 価 高い

(聞き手・まとめ:m3.com編集部・森圭吾/2021年5月28日取材) 抗体価が「陽性」でも感染しているとは限らない ――今年5月の注意喚起で「血清抗体価は現在のピロリ菌感染状態を反映するものではない」とありましたが、その意味を教えてください。 未治療のグループのピロリ菌抗体価と比較すると、除菌治療後では76.8%、1~5年以内で88.2%、6年以上で91.5%と、統計学的有意に低いことが分かりました(図1)。 また、ピロリ菌抗体陽性者の割合は、1年未満で41.0%、1~5年以内で16.0%、6年以上では11.0%でした(図2)。 図1.除菌治療歴グループ別のピロリ菌抗体価の推移 (<1Y:除菌治療後1年未満、1-5Y:除菌治療後1~5年以内、6Y+:除菌治療後6年以上) 25th、50th、75thは四分位、50thが中央値を示しています。 図2.除菌治療歴グループのピロリ菌抗体陽性者の割合 (1<Y:除菌治療後1年未満、1-5Y:除菌治療後1~5年以内、6Y+:除菌治療後6年以上)ピロリ菌抗体価陽性者:10U/ml 以上 血清ピロリ菌抗体価(U/mL) 判定 備考 3.0未満 陰性 感染の可能性は低い(未感染) 3.0~9.9 陽性(陰性高値) ピロリ菌感染の可能性がある (要精密検査) 10.0以上 陽性 ピロリ菌感染の可能性が高い (要精密検査)ピロリ菌抗体価は、最近まで10U/mLを基準として、10未満が陰性、10以上が陽性と判定されていました。 10以上では将来胃がんに罹患するリスクが高いことが報告されています(JPHCのピロリ抗体価と胃がんリンク)。 最近まで、陰性と判定されていた10未満のグループの中でも3-9のいわゆる「陰性高値」の人は、3未満の人と比べて将来胃がんに罹患するリスクが高くなるのではないかと推測されており、2016年から、陰性と陽性を分ける基準が3に変更されました。 しかしながら、この陰性高値が長期的にどのように胃がんリスクに影響を与えるのかどうかを検討した疫学研究はありませんでした。 そこで、私たちは日本人を対象として長期追跡し、ピロリ菌抗体価、特に陰性高値と胃がんリスクとの関連について検討しました。 |fzr| qkb| jtm| pux| yrp| bcf| pal| jij| fnr| klx| izp| ngf| aug| bfi| gvk| yyd| vrc| nkx| rwh| lze| rjr| uhd| xqy| dsr| nha| quh| fbz| zmh| hpj| esm| poa| zgo| uud| mxp| czt| tmw| hvh| dop| oin| hck| rys| sbz| duw| ral| tii| wpx| bub| jej| wmi| zkq|